借金が膨らむのはあっという間

無人契約機でキャッシングカードを作成

私が初めて借金をしたのは27歳の時でした。

3月末で仕事を辞め、その後仕事を探していましたがなかなか見つからず、生活のため、とりあえずバイト先を探しました。 たまたま求人誌で見つけたバイトに応募し、採用されたのですが、採用後すぐに電話があり、他県に正社員の空きがあるのでどうか、と言われました。

引越し費用やアパートの手付金も会社が負担してくれるとのことで、もともと正社員の口を探していた私は、すぐに飛びつきました。 しかし、その考えが甘かったのです。 就職した会社が悪い会社だった、というわけではありません。

引越しする前はあまり深く考えていなかったのですが、引越し後、家財道具や当面の生活費に苦しみました。 もともと実家暮らしだったため、生活に必要な家具・家電はほとんど持っていませんでした。

また、3ヶ月の無職期間のあいだに貯金も底をついていたため、最初の給料が入るまで生活出来るだけの持ち合わせもありませんでした。 実家との折り合いも悪かったので、親からお金を借りることもできず、「給料が入ったらすぐ返そう」という安易な気持ちで消費者金融の無人契約機でカードを作り、10万円を借りました。

その後給料は入ったものの、結局は不足している家具・家電の購入にあて、月々の返済のみで3ヶ月が過ぎました。 するとここでまた予想もしない出来事が起こったのです。

わずか3ヶ月での再転勤の話です。 悩んだものの給与アップを約束されたため、応じました。

借金返済に振り回された人生

ところが今回の転勤は命令ではなく自分の意思、という扱いだったようで、引越し費用やアパートの手付金は支給されませんでした。 結局私は消費者金融でその費用を工面しました。

転勤後、給与はアップしたものの、増額した月々の返済金より低かったため、生活は苦しくなりました。 そして私は別の消費者金融からさらに借金をしてしまったのです。

あとは雪だるま式に借金が増えていきました。 一番多い時で、5~6社の消費者金融から合計約350万円の借金をし、月々の返済が約12万円でした。

給与が入れば即返済、そのままでは生活できないので返済と同時に借り入れ、という生活が10年近く続きました。 その後、市の無料相談会に参加し、そこにいらっしゃった弁護士さんに債務整理の依頼をし、現在は残りの返済額は8万円程度、今年中に返済が終了します。

結局、私の20代後半からの約10年間は借金に振り回された人生でした。 その間、付き合っていた彼女もいたのですが、借金のことをどうしても打ち明けられず、結局結婚には至りませんでした(今も独身です)。

借金は人生を大きく変えてしまう、というのが経験から学んだことでした。